CD一枚が軽くなっているのは、もちろん、気づいていました。ケースがペラペラになって、強度もかなり落ちています。
先日、中古で買ったサラ・ヴォーン「枯葉」(パブロ)を手にした時、えらく重く感じたので、測ってみました。1982年録音で、手持ちの盤は1991年の再発シリーズの一枚(2300円)。
ライナーノート、発売案内紙を含めて124グラムでした。
では、今の盤はどのくらいかと選んだのは、年末に買ったばかりのナンシー・ウィルソン「ホァッツ・ニュー」(サムシングエルス)。こちらもサラと同じく1982年の録音で、昨年、2023年の再発盤(1650円)。こちらは84グラムでした。
30年で40gの減。重さが2/3になっているのですね。軽く感じるはずです。プラスチックのケースの他、インナー(ジャケットとライナーノート)の冊子も薄く、簡単になっています。
今現在、CDは二束三文ですが、オーディオ誌などによると、レコード復権の延長で、マテリアルとしての価値に気づいて、一部に見直しの機運があるようで、特に大事に作られ音がよいと評価を受けた初期CDの一部は、値が上がっているそうです。
そういえば、初期はCD一枚3500円もしていたのですから、物量的にしっかりしていたのも当たり前のことかもしれません。当時、一枚買うだけで大出費、決死の覚悟でした。買ったら大事に聴いた。
SPからLP、CDから電子ファイルへ。重量はどんどん軽くなり、音楽の扱いも軽くなってきました。