2014年 08月 29日
「SNOOPY×JAPANESQUE~スヌーピー×日本の匠~展」を観る
塗り物や欄間・一刀彫り、鍛金、友禅、ミキモト真珠など。手間暇のかかったスヌーピーたちが並ぶ。ポーズに制約があり、体の部位の縮尺も厳密に決められていて、規格に合致してようやく財団から公認されるのだという。
ギャラリートークでの大谷氏は、何とも饒舌であった。彼のとって伝統工藝との出会いは新鮮だったらしく、我々伝統工藝王国の住人はよく知っている漆器製作の大変さなどを、口角泡を飛ばして説明していた。
モチーフが愛らしく大衆的であることと、何ヶ月、何年もかけて匠の技を駆使して仕上げる緻密さや「和の伝統」とに大きな隔たりがあって、その対極がうまくバランスしているところが魅力だと感じた。「手間暇かけて出来上がったのが漫画のキャラクターですか」といった落差。しかし、だからこそ、あまり伝統工藝に興味のなさそうな若年層が熱心に細かいところまで観察して感心している様子は、まさにこの展覧会の狙い通りといったところ。
この種の展覧会らしく、最後には大量のグッズの販売コーナーが……。今回は伝統工藝とのコラボということで、それなりのお値段の品も多かった。愚妻はスヌーピーの「風神雷神」のクリアファイルを購入。