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橘家圓蔵・熊倉一雄死去

 八代目圓蔵というより、月の家円鏡といったほうが我々世代にはなじみ深い。「巨泉のお笑い頭の体操」でお茶の間の人気を得た。「○○と掛けて何と解く、その心は~」という例の謎かけが得意だが、当時、肝心の落語自体はグタグタで、どちらかというと三平さんに近い立ち位置の印象だった。死去のニュースも「爆笑落語の」となっていた。三平さんも、たしか後に「爆笑王」と言われた。
 圓蔵となり、高座中心の仕事となって、藝も円熟したのだろうが、その頃からはよく知らない。大橋巨泉が、何時までたっても円鏡さんと呼んでしまっていたとコメントしていたが、みんなそんなイメージである。あのころのテレビメデイ アの影響力は今とは比べものにならない。そういえば、去年死去した桂小金治も落語というよりテレビの印象が強い人だった。
 熊倉さんは、もう本当に子供の頃からお馴染みの声の人。あの声を聞くと、あ、物知り博士だと思ってしまう。それほど、あの番組はみんな観ていた。もちろん、「ひょっこりひょうたん島」の海賊トラヒゲも。次に印象的だったのは、「ゲゲゲの鬼太郎」のテーマソング。
 大人になって、テアトル・エコーのお芝居を観るようになって、生の熊倉さんをよく観るようになった。ああいうお声なので、とにかく印象に残り、喜劇役者としても一流であった。

 死去ではないが、もう一件。
 アニメ「サザエさん」の磯野フネ役の声優麻生美代子さんが高齢のため交替したという。御年八十九歳。アニメ放送開始の一九六 九年ら四十六年間フネ役を務めたという。もう私の子ども時代からずっとフネさんは彼女で、それ以外考えられないくらい一心同体的なイメージであった。彼女の声は本当に日本人誰でもの「お母さん」である。末永くご健康でご長寿を。

 この日誌、ここ数年、昭和に活躍された方の追悼が本当に多くなった。 
by hiyorigeta | 2015-10-18 22:29 | 日々の生活 | Trackback | Comments(0)

荷風散人宜しく金沢をぶらぶら歩きし、日々の生活をつづります。テーマは言葉・音楽・オーディオ・文具など。http://tanabe.easy-magic.com/


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