2016年 02月 24日
歌詞を読む
まず、タイトル。「FUNNY BUNNY」は、「面白いウサギちゃん」でいいのかしら? 彼が彼女のことをそう言っているのだろう。この歌、男の子から女の子へ向けての歌である。
「王様の声に逆らってばれちゃった夜 キミは笑っていた」
王様は親など権威的なもの象徴。彼女は目立たないようにしていたが、逆らっていたことがばれて、でも、心折れることもなく、アッケラカンと笑っていた。進路や将来の希望とかいうことに関してかな?「男が」ともとれるが、後の展開から考えて彼女のことでしょう。(ネットで当時キングレコード所属だったので、その反逆では?というのがあって笑った。)
「オーロラにさわれる丘の上 両手を伸ばして僕を誘っていた」
オーロラは希望や将来の象徴。それが触れるような近さ に見える。希望はすぐそこ。空に手を伸ばしている彼女。僕をおいでおいでと誘った訳ではなく、そのポーズは魅惑的で、まるで僕を誘っているかのようだといっている(と思う)。
「ほどけてバラバラになったビーズ キレイだねって夜空にプレゼント」
主語がなく、ここが一番判らない。プレゼントというから彼が彼女へだろうと、彼がビーズを放り投げたと解釈したら、男の人ってビーズ持っている? と愚妻からダメだしがあった。夜の闇にキラキラとしたイメージが散らばる。彼女は願いをこめてビーズを放り投げたが、それは夜空にプレゼントをしたかのようだった。というのが妥当か。
「道化師は素顔を見せないで 冗談みたいにある日いなくなった」
道化師はFUNNY BUNNYである彼女本人のこと。彼女はおどけたまま本心を僕に明かさないで、何も言わず僕から去ってしまった。
「世界は 今日も簡単そうに回る そのスピードで 涙も乾くけど」
毎日は何もなかったかのように繰り返される。その月日の経過の中で、彼女がいなくなった深い悲しみも、あっと言う間に遠のいていくけれど、
「君の夢が叶うのは誰かのおかげじゃないぜ 風の強い日を選んで走ってきた」サビ(何度も繰り返し)
君の夢が叶うとしたら、それは誰のせいでもなく、貴方自身のおかげだよ。貴方はわざわざ逆境を選んで努力してきたではないか。
「今ごろどこでどうしてるのかな 目に浮かぶ 照れた後ろ姿に会いたいな」
ここは解説不要ですよね。素直な気持ち。彼女はファニーな照れ屋さんだったのだ。
「飛べなくても不安じゃない 地面は続いてるんだ 好きな場所へ行こう キミならそれができる」
一気に飛躍しようとして出来なくても不安がらなくてもいい。飛ぶのではなく、地に足を付けて一歩一歩あゆんで、好きな場所へたどり着ければいいんだ。君はそれができる人なんだから。
これだけ理解するのに何回も聴きました。悪魔とか魔術師とか、一見難解だったのですが、そうでもなかった。日本の若者バンドの曲をちゃんと読みこんだのは初めてではないかと思います。男から去って自分の希望へ進んでいった彼女への、男側からの応援ソング。といったところですかね。男の子としてちょっぴり切ない気持ち。
男の歌を女性アイドルが歌うというのは変な感じはしません。アイルネ版はサビを石野理子のソロボーカルで冒頭にも配して、印象を強めています。