2015年 06月 27日
ラベル他を聴く
前半はモーツアルト。お馴染み「フィガロの結婚序曲」と「フルートとハープのための協奏曲」。この協奏曲は初めて生で聴いたような気がする。二つの楽器の心地よい演奏で、こちらは夢見がちに。どうも、モーツアルトは何を聴けばいいのかよく判らない。
後半はラベルの「ピアノ協奏曲ト長調」。時代がぐっと下がるので、オケストレーションが多彩。フランスの香りというより、アメリカ的で、グロフェやガーシュインの雰囲気を感じる。シンフォニック・ピアノ・ジャズといった趣き。
シチェドリンによる「ビゼー・カルメン組曲」のアレンジ曲は、編成が弦楽器と打楽器のみと変則。打楽器奏者は5人もいて、右から左までワイドに並び、ステレオ効果的に派手に叩きものを打ち鳴らす。バレエ音楽としてリズムを多彩に展開しつつ、原曲の有名メロディをまき散らす手法は、とにかく意外性があって愉しかった。
アンコールは管楽器奏者を再度招き入れるのかしらと思っていたら、組曲演奏から外して温存していた「ファランドール」で済ますというのも、この手があったかと感心。
後半の両曲とも、ジャズ的な聴き方の私も、充分に楽しめるオーケストレーションで、目を離せない(耳を離せない?)展開。それにしても、フルート、ハープ、ピアノの奏者はデコルテのドレスで三人とも女性性を強調しているのに対して、同じく女性なのに指揮者は男装。職種の違いにジェンダー的なものがある。
終演後、これも恒例、行きつけのエスニック料理屋で夕食。いつも頼む料理を愚妻と反対にして、私はフォーを中心としたベトナム料理とヘルシー路線に。今年春に新装なった駅の商店街で、革鞄店他を冷やかして帰宅。
汁椀のパクチーつまみをり梅の雨