昔の生活

 アズマカナコ「もたない、すてない、ためこまない。身の丈生活」(主婦の友インフォス情報社)を読んだ。若い頃はルーズソックスをはいていた世代の主婦が、昔ながらの発想で生活している。洗濯から入浴まで固形石鹸ひとつだけ。食器の汚れ落としは糠など自然素材で。水もできるだけ雨水利用。生ゴミは資源。電気製品も最小限。何はなくても冷蔵庫と私は思っているのだが、その冷蔵庫さえない。常温で食べ慣れるとそんなものだという。冷たいビールがほしかったら、近くの店で夫が買ってくるのでそれでよし。
 色々書いてあるが、昭和二十年代から三十年代の生活をしているとイメージすれば、それで当たっている。以前、昭和三十年代の生活あたりが現代的で且つ省エネとのバランスがとれていたのではないかという意見を読んだことがあり、この日誌にも書いたことがあるが、まさにそんな生活である。
 どこか田舎にあるお宅のように思うかもしれないが、おそらく家は都会の中にある。外に出れば「現代の生活」があるから、家の中の昭和の生活が成立可能ということもあるように思う。節約・貯金目標でもなく、主義主張としてのナチュラル生活でもなく、「ばあちゃんの知恵」に学び、それで人間らしい生活をするということに楽しみを見いだしているといった具合。
 今流行の「捨ててしまえ至上主義」には、人間の中身まで捨て去るような空虚感を感じるが、物のない時代の「先人の知恵に学べ」の生活は、それとは似て非なる地に足のついたものに感じる。
 我々世代は実際にそうした昔の生活を幼い頃に経験してきた世代である。自分の生活がそうだったから、生活のイメージもはっきり判るし、その精神もよく判るのだけれど、実際は面倒臭いことが多く、時間があったとしてもできそうもないなあというのが正直なところ。
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by hiyorigeta | 2016-01-25 20:53 | 日々の生活 | Trackback | Comments(0)

荷風散人宜しく金沢をぶらぶら歩きしたり日々の生活をつぶやいています。文字ばかりですがご容赦下さい。時々日付をさかのぼってアップしたりします。http://tanabe.easy-magic.com


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