2016年 02月 12日
デビット・ボウイの遺作を聴く
この方は彼のアルバム全作持っているとのことで、死と同時くらいに発売された最新作「★(ブラックスター)」を聴かせてくれた。英国の新鋭ジャズマンがバックについていて、ジャズ色がつよい。ジャズといっても、アシッド・ジャズがほんのりと感じられ、黒人色は抜いて適度に前衛的要素をまぜたバックの音に、彼の独特のボーカルがのるスタイルの曲が多かった。声はさすがに衰えていて、ちょっと老け声になっていた。ただ、最後まで前向きな音楽を作っていたのだということはよく判った。BGMレベルになったピンク・フロイドよりもよほど立派。
それにしても、新譜ロック・アルバムを全曲聴くなんて、なんとひさしぶりのことだろう。それがなんといっても新鮮だった。
ところで、と思う。私は懐かしいポップスを今も聴いているが、あの頃、同じように洋楽を聴いていた同級生たちは、今も同じようにあの頃の曲を聴いているだろうか。忙しくて、もう洋楽からはとっくに卒業したという人だらけでなのではないだろうか。もし知ったら、お前、まだその手の音楽を聴いているのか、成長のない奴だなと呆れられるのではないかという不安があるのだが、どうなんだろう。
ま、でも、かまいはしないのだけど……。
(私の感覚では「かまやしない」という言い方のほうが親しいのだが、こっちがただしいらしい。)