2016年 09月 27日
秋本番
今年は寒い日も混じるが、九月全体ではいつもよりも暑くて、北陸らしい「すとんと寒くなった」にはならない。昨日は梅雨みたいだねえというジメジメ天気。
いつもの方から箱入りの見事な梨を戴く。関東の佐野というところからのもの。ネットによると、二十二の果樹園が集まっている桃や梨の産地らしい。品種も「あきづき」という聞いたことがないもの。これも調べると新品種らしく、大玉で瑞々しい幸水系のお味。毎日、少しずつ賞味。好物がどんと送られてくるうれしさ。
ある文章に 「朔日」という言葉が出て来て、ちゃんと「ついたち」とルビが打ってある。今時はたしかに打ってあるほうがいいかもしれない。
この言葉、生徒に説明しようかなと思って、ふと、八朔のことを想起した。あの果実、なぜこういうのだろう。八月一日のことだろうくらいは予測がついたが……。
ウイキによると、やはりそうで、このころから食べられるようになるかららしい。ただ、実際はまだ小玉で無理なのだという。名前と実際がぴったりしていないようだ。
オレンジなどと比べると、皮が比較的厚く、苦みがあるところが、現代的ではないが、素朴な日本の大人のお味である。どうしても、スーパーに行くとお安いバナナに手がいくが、今年は柑橘系の果物も沢山食べようと、梨をパクついているからこそ思ったことであった。
今日、金木犀の強烈な匂いが職場の座席にまで漂ってきた。急に。香は自己主張の極致だが、あわあわとした橙色の花自体は、木の緑葉に身を隠して清楚である。どこに木があるのだろう。見当がつかない。
そして、それも一週間もたたない間で終わる。そのころからが秋本番。