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素人には素人向きがよいようです 

 使い慣れたステンレス製の万能包丁が傷んできた。高級品でもなんでもない普及品。柄は、刃を木質の取っ手が両方から挟み込んでいる構造なのだが、もう一枚左右に鉄の板が挟まっていて、それが錆び、膨張して木を押して留めピンが一部吹っ飛んだ。もう何十年と使っていて、後から少々小ぶりのを愚妻が買い足したのだが、それよりも適度な重さと刃渡りがあって、男はこっちのほうが使いやすい。
 台所の抽斗を探してみると、高級そうな出刃包丁があった。小ぶりなのに結構重い。何十年も前、大魚の骨かなにかを切って、盛大に刃こぼれしている。昔なら目の粗い砥石で刃を整え、細目の砥石で仕上げたのだろうけれど、家には砥石がない。そこで放置されていたもの。
 あるのは切れ味がなまった時にお手軽に使うシャープナーのみ。こまめに十回ほど包丁を往復させて刃先を鋭くさせる。
 そこで、この出刃を、テレビを観ながらの「ながら作業」で、何百回と往復させて、欠けたラインまで刃を研ぎ、一応仕上げた。使ってみると、刃渡りが足りないうえに肉厚の刃で食材が見えない。あれだけ研いだけど、切れ味は全然で、上から力を入れないと切れない。
 労力かけたのにとがっかり。よく見ると、出刃だからもともと片刃研ぎなのに両面研いでいる。シャープナーの取扱い説明書を読むと、片刃肉厚の出刃には使えないと書いてあった。道理で。
 ということで、研いではいけない裏面も研いでしまっていて、かつ切れ味が戻らず、その上、使ってみて分かったのだが、鉄製で、すぐ錆びがつく。小さいのにずっしり重く、ちょっと失敗すると指をストンと切断しそう。
 つまり、これプロ用なのでしょうね。毎日、砥石で研ぐところから料理をスタートさせるような人用。
 一応、スーパーマーケットの店頭で年に数回店開きする研ぎ職人さんに頼もうかと思ってはいるのですが、素人には持て余し気味。取っ手が壊れつつあるのをだましだまし使うことになりそうです。

 フライパンのテフロン加工がとれて、なんでも焦げつくようになった。誰に聞いても、この種の加工ものは加工がとれてきて、ダメになるのは宿命みたいにいう。ということで、買い替えは、プロ用の鉄製のにして、洗剤洗いせず、油をなじませ、長年使い続ける「中華料理の鉄人用」みたいなタイプにしようと決めていたけれど、重そうだし、結局、持て余すのではないかしらと今回のことで思い出してきて、こっちも、盛大に焦げつくフライパンをだましだまし使っている状況。


by hiyorigeta | 2019-01-31 22:15 | 日々の生活 | Trackback | Comments(0)

荷風散人宜しく金沢をぶらぶら歩きし、日々の生活をつづります。テーマは言葉・音楽・オーディオ・文具など。http://tanabe.easy-magic.com/


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