輸入LPの疑問解決 |
高校時代、LPを買うのは昼食代を抜いたりと大変な苦労だった。輸入盤のいいものはまだ入っておらず、基本、国内盤を正規値段で買っていた
東京に住むようになって、嬉しかったのは、自分の管理下で、レコードを買うことができること。新宿西口から少々外れたところにあった「ディスクユニオン」とかいろいろ行って、お安い輸入盤を買っていた。
最近、そうした懐かしい盤を出してきて聴いているが、あの頃、何だろう、この印はと思った盤が出てきた。

直訳すると、「政府機関の販売だけのため」。政府が直接LPを売るとは思われないので、当時は分からずじまいだったのだが、今はネットの検索があるので、この言葉を入れてみたところ。この印について質問している人がいた。
その答えのよると、「税務署に原価償却を申告済の二次商品」ということで、「プロパー(正規価格)で売れ残り低利益もしくは 利益無しの価格にて売却した物」とのこと。つまり、投げ売りしたものまで税務署に査定されないため、ということのようである。確かに、この印があるものは、大抵、バーゲンものだった。もともと日本の仕入れ値が安いものだったのですね。一件落着。

もうひとつ、赤いCBSのレーベルの周囲に書かれてあるコロンビアという文字が墨でべったりと消されているものがあった。ジャケットの会社マークのところにも手書きマジックで塗りつぶしている。これも当時疑問だった。
そこでまた検索。ネット上に、CBSレーベルの変遷を辿っている記事があって、それで、事情が分かりました。日本には古くから契約を結んでいた「日本コロンビア」がすでにあったのだが、海外資本の直接参入が認められると、CBSが相手に選んだのは「ソニー」のほうだったので、「コロンビア」の名前が、国内ではねじれたのですね。国内でのこの名の利権は、依然、日本コロンビアが持っている。そこで、輸入物のコロンビアの文字を墨で消したということのようです。レーベル面は、機械でクルリと塗れるけれど、ジャケットの中の文字は、人力のようで、誰かが一枚一枚マジックで塗った感じでした。大変な作業。さて、これも一件落着としましょう。
輸入盤のハテナは、もうひとつありました。先日、ああ、そうだった、そんなのあったと、久しぶりに出会ったのが、二枚組LPの盤面の順番が違うもの。A面の裏が第D面、B面の裏がC面という変則の順番。「行って戻る」感じのチェンジの仕方になる。ひっくり返すのは一回で済むが、盤交換は二回しないといけない。通常は、A面の裏はB面で、二回裏返し一回交換となる。
この伝で行くと、おそらく、三枚組の場合、一枚目の表にA面、裏にF面、二枚目はB面・E面、三枚目はC面・D面となるはずとは予想できるが、なぜ、こういう順番なんだろう? 大真面目に考えたけれど、よく分からない。外人さんは不器用だから、ひっくり返す時によくLPを落とすので、くるっとひっくり返すのを少なくしたかったから、という屁理屈を考えてみましたが、根拠はまったくなし。
そこで、これも検索して、理由を発見。
どうも、この順番、一時期、アメリカで普及したオートチェンジャ―・プレーヤーに対応した仕様のようです。一枚聴き終わると上から盤が落ちてくる。だから、まず表だけを一気に再生、次に、まとめて裏返して再セットアップして、続けて裏面ばかり再生という手順。
昔、そんな形のプレーヤーは見たことあります。なるほど。確かに手持ちの変則順番の盤は米国製です。ひっくり返すのを最少限にしたいのだろうという観点だけは合っていましたね。
あの頃疑問に思っていたことを、すっかり忘れていて、久しぶりに思い出し、今、調べて、四十年ぶりにすっきりしました。疑問解決までの歳月の長さは人生の半分。我ながらちょっと驚きましたが。
ミリタリーセールというのもあるのですね。知りませんでした。
アナログ音盤の話は時々しています。タグでつまむてまとめて見られます。
今後ともよろしく。

