2014年 11月 17日 ( 1 )

先日、金沢二十一世紀美術館の設計者として、金沢でも著名な妹島和世氏の生徒向け講演会を聴いた。この美術館のコンセプトや施工過程から話を起こし、以降、自分が最近手がけた作品を解説していくという流れ。特に最後にまとめたりはせず、個別の作品紹介に終始した。
 ゆっくり床が上下しているスイス連邦工科大学ローザンヌ校の施設「ロレックス・ラーニングセンター」、二十一世紀美術館の横に並べた箱を縦に積んだようなコンセプトに直した感のある「ニュー・ミュージアム」、屋根が寄せ集めたような外観が印象的な京都の集合住宅(Nishinoyama House)など。
 てっきり造形作品のように外を最初に決めるのかと思っていたら、まず、中でどういうことが行われるのか、中での生活を考え、内部を決めてから外を考えるという流れらしい。
建築設計という仕事は「まとめ役」であると言っていたのも印象的。金沢の美術館の場合も、開かれた町なかの美術館というコンセプトの上で、市側やキュレーターらと何度も話し合い、向こうまで見通せる建物で、マルに四角、中庭が四つある形が構想されたという。中での人の生活や動きをイメージし、強度のほか、空気の流れ、音の流れなども考えなけれなならず、多くのエンジニアの力を借りてそうした問題を解決していくという。話を聞いていると、オーケストラにおける指揮者のような立場なのだということかよく判る。
 犬島の例もある。「建築」は、その土地の状況や人の生活を一変させる。「建物」「人の住まい」という単語だけでは括れない大きな概念である。
 講演は、画像を使った具体的な話だったので、難しくなかった。しかし、建築の世界では常識のカタカナ語がよく出てきたが、聴いていた生徒はイメージできていないかもしれない。たとえば、「パース」。
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by hiyorigeta | 2014-11-17 20:51 | 石川・金沢話題 | Trackback | Comments(0)

荷風散人宜しく金沢をぶらぶら歩きしたり日々の生活をつぶやいています。文字ばかりですがご容赦下さい。時々日付をさかのぼってアップしたりします。http://tanabe.easy-magic.com


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