現職最多7選の現石川県知事、次期8選不出馬を表明。在任は28年。ずっと、オール与党に近かった。前任者は在任30年9か月。最長記録保持者で在任中に死去した。県政は、この二人で約六十年間動いたことになる。全国的に見て異例。私のような年齢の者さえ、見知っている知事はこの二人だけ。
県は昔で言うと加賀藩。知事はお殿様。ある人がなって、問題ない采配をしてくれると踏むと、領民(?)は安心して「あとはお任せ」になる。失政しない限り、前田のお殿様を公然と批判する領民などいないのと同じで、逆に忠義を尽くすくらい。一人、ワンジェネレーション・スパンで交代なので、先代領主が死去し子が継いだかのよう。
二人とも他県出身で元高級官僚。乞われてやってきたという経歴も同じ。地元がらみだと利権が絡むので、他所者のほうが好都合。頼んでやってもらっている感もあるので、文句など言わない。つまり、一種のアンタッチャブルな扱いになって、民は「お元気で長くお仕事お続けください」みたいな感覚になる。
以上が超ロング・スパンの理由。よく隣県から揶揄される「御城下」意識の政治方面版ですね。
ついでに言うなら、その前田家も外からの舞い降り組で、その前は、国司の富樫氏を倒した「百姓のもちたる国」、つまり、一向一揆の国。大正時代の米騒動も「富山の女房大挙して~」が発端。反抗もする。このあたりの県民性には、こうした二面性があります。
(地元のトップニュース。昨朝、腰の調子が存外よかったので、久しぶりに体調報告以外の記事を、パソコン机に座って手早く打ってみました。でも、その後、腰の調子は今一つの感じに‥‥。)